初診日とは
障害年金では、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診察を受けた日を「初診日」といいます。
この初診日は、障害年金の手続きを進めるうえで、最初に確認しなければならない大切な日です。
いつが初診日になるかによって、請求できる障害年金の種類や、年金保険料の納付条件、障害の程度を判断する時期が変わることがあります。
ところが、実際のご相談では、ご本人が初診日だと思っていた日と、障害年金上の初診日が異なることも少なくありません。
現在通っている病院の初診日とは限りません
現在通院している病院を初めて受診した日が、障害年金の初診日になるとは限りません。
同じ病気やけがで病院を何度か変わっている場合は、原則として、一番初めに医療機関を受診した日が初診日となります。
例えば、現在は大学病院や専門病院に通院していても、その前に近所の内科や整形外科、心療内科などを受診していた場合には、以前の受診日が初診日となることがあります。
紹介状を持って現在の病院へ移った場合も、紹介先の病院を受診した日ではなく、紹介元の病院を最初に受診した日を確認する必要があります。
病名が付いた日が初診日とは限りません
初診日は、現在の病名を初めて告げられた日とは限りません。
病気によっては、最初から現在の病名が付いているとは限らず、当初は別の病名や症状で治療を受けていることがあります。
例えば、体調不良、不眠、動悸、めまい、手足の痛みなどで受診した後に、検査や転院を経て、現在の病名が付くことがあります。
最初の病名と現在の病名が違っていても、同じ病気の経過と判断される場合には、以前の受診日が初診日となることがあります。
反対に、似た症状や同じ部位の病気であっても、別の病気として扱われる場合もあります。
病名だけを見て初診日を決めることはできません。
初診日によって受け取る年金の種類が変わります
障害年金には、障害基礎年金と障害厚生年金があります。
原則として、初診日に国民年金に加入していた場合は障害基礎年金、厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金の対象となります。
現在の働き方ではなく、初診日の時点でどの年金制度に加入していたかによって決まります。
例えば、現在は会社員として厚生年金に加入していても、初診日が学生時代や自営業の時期であれば、障害基礎年金の対象となることがあります。
初診日を取り違えると、請求する年金そのものが変わる場合があります。
年金保険料の納付条件も初診日を基準に判断されます
障害年金を受けるためには、初診日までの年金保険料について、一定の納付条件を満たす必要があります。
そのため、初診日が変わると、確認する年金記録の期間も変わります。
現在は年金保険料をきちんと納めている方であっても、初診日が何年も前にある場合には、その当時までさかのぼって確認しなければなりません。
反対に、過去に未納期間がある方でも、初診日の時期や年金記録の内容によっては、納付条件を満たすことがあります。
詳しくは、[受給要件のページ]をご覧ください。
障害認定日も初診日を基準に決まります
障害年金では、原則として、初診日から1年6か月を経過した日を基準に障害の程度を判断します。
この日を「障害認定日」といいます。
初診日が変わると障害認定日も変わるため、過去の状態による請求を検討できるかどうかにも影響します。
詳しくは、[障害認定日・請求方法のページ]をご覧ください。
初診の病院が廃院している場合
初診日が何年も前の場合には、
- 病院がすでに廃院している
- カルテが残っていない
- 病院の名称や場所を覚えていない
- 受診した時期をはっきり覚えていない
といったことがあります。
このような場合でも、すぐに障害年金を請求できないと決まるわけではありません。
当時の受診状況や残っている資料などによって、初診日を確認できる可能性があります。
ただし、どのような資料が使えるかは、それぞれの事情によって異なります。
初診日の証明が難しいからといって、ご自身の判断だけであきらめないことが大切です。
長い間、通院していなかった期間がある場合
以前に治療を受けていたものの、その後は長期間通院せず、仕事や日常生活を送っていた方もいらっしゃいます。
その後、同じような症状が現れて再び受診した場合、以前の受診日と再受診した日のどちらが初診日になるのかが問題となることがあります。
通院していなかった期間があるというだけで、初診日が新しくなるわけではありません。
治療を受けていなかった期間の長さだけでなく、その間の症状、生活や仕事の状況なども関係します。
このようなケースは、見た目以上に判断が難しく、ご本人だけで結論を出すことはおすすめできません。
初診日は自己判断で決めないことが大切です
初診日は、単に「最初に覚えている病院」や「現在の病名を告げられた病院」を記載すればよいものではありません。
病名が変わっている場合や、複数の病気が関係している場合、長い通院中断がある場合には、どの日を初診日と考えるかによって請求の前提が変わることがあります。
一度提出した書類に記載した初診日を、後から簡単に変更できるとは限りません。
初診日について少しでも不明な点がある場合は、手続きを進める前に相談することをおすすめします。
初診日が分からずお困りの方へ
障害年金のご相談では、
「昔のことで、最初の病院を覚えていない」
「病院を何度も変わっている」
「最初の病院に問い合わせたが、カルテがないと言われた」
「現在の病名とは違う病名で通院していた」
といったお話をよく伺います。
初診日がはっきりしない案件は、決して珍しいものではありません。
当センターでは、初診日に不安がある方からのご相談もお受けしています。
初診の病院が分からない、記録が残っていない、病名が途中で変わっているといった事情があっても、そのことだけであきらめる必要はありません。
まずは、これまでの受診経過を分かる範囲でお聞かせください。
ご本人が電話や外出をすることが難しい場合は、ご家族からご相談いただいても構いません。
まずはご相談ください
難しいかもしれないと思ったら、
一度状況をお聞かせください。
ご本人だけでなく、ご家族からのご相談もお受けしています。