障害年金とは
障害年金は、病気やけがによって日常生活や仕事に支障が生じた方が受け取ることのできる公的な年金です。
「年金」という言葉から、老後に受け取るものと思われる方もいらっしゃいますが、障害年金は現役世代の方も対象となります。
病気やけがのために以前と同じように働けなくなった方だけでなく、家族の助けを受けながら生活している方や、職場の配慮を受けながら何とか仕事を続けている方も、障害年金を受けられる場合があります。
身体の障害だけを対象とした制度ではありません
障害年金という名称から、手足や目、耳などに重い障害がある方だけが対象になると思われることがあります。
しかし、障害年金の対象となるのは、身体の障害だけではありません。
例えば、次のような病気やけがも対象になる場合があります。
- うつ病、双極性障害、統合失調症
- 発達障害、知的障害、てんかん
- 脳梗塞、脳出血、高次脳機能障害
- 目、耳、手足などの障害
- 心臓病、腎臓病、肝臓病
- 糖尿病、呼吸器疾患、血液疾患
- がん、難病
- 人工関節、人工透析など
ここに記載していない病気やけがであっても、日常生活や仕事に一定の支障が生じていれば、障害年金の対象になる可能性があります。
障害年金は病名だけで決まるものではありません
障害年金の相談では、
「この病名では難しいと思っていました」
「もっと重い病気でなければ対象にならないと思っていました」
というお話をよく伺います。
しかし、障害年金は病名だけで受給できるかどうかが決まる制度ではありません。
同じ病名であっても、症状の程度や生活への影響は一人ひとり異なります。
例えば、次のような事情がある場合には、障害年金を検討できることがあります。
- 一人で外出することが難しい
- 食事、着替え、入浴などに家族の助けが必要
- 薬やお金の管理が一人ではできない
- 人との関わりを避け、家に閉じこもることが多い
- 体調が安定せず、仕事を休む日が増えている
- 勤務時間や仕事内容を配慮してもらっている
- 治療のため、以前と同じように働けなくなった
- 仕事を終えると寝込んでしまい、家事や身の回りのことができない
大切なのは、病名の重さではなく、その病気やけがによって、実際の生活や仕事にどのような支障が生じているかということです。
障害者手帳がなくても請求できます
障害者手帳と障害年金は、別の制度です。
障害者手帳を持っていなくても、障害年金を請求することはできます。
また、障害者手帳の等級と障害年金の等級は同じではありません。
そのため、
「障害者手帳を持っていないから対象にならない」
「障害者手帳が3級なので、障害年金の2級にはならない」
と決めつける必要はありません。
障害年金は、障害年金独自の基準によって判断されます。
働いていても対象になる場合があります
現在仕事をしていることだけを理由に、障害年金を受け取れないと決まるわけではありません。
実際には、どのような状態で働いているのかが確認されます。
例えば、
- 勤務時間を短くしてもらっている
- 簡単な仕事や負担の少ない仕事に変更してもらっている
- 欠勤、遅刻、早退が多い
- 周囲の声かけや援助を受けながら働いている
- 障害者雇用や福祉的就労で働いている
- 家族の支えがあることで、何とか仕事を続けている
といった事情がある方もいらっしゃいます。
特に精神の病気や発達障害では、職場では何とか勤務していても、帰宅後は寝込んでしまい、家事や身の回りのことができない場合もあります。
働いているからといって、最初から障害年金をあきらめる必要はありません。
障害基礎年金と障害厚生年金があります
障害年金には、主に「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
どちらの障害年金を請求することになるかは、原則として、その病気やけがで初めて医療機関を受診したときに、国民年金と厚生年金のどちらに加入していたかによって決まります。
現在、会社員として働いているかどうかで決まるものではありません。
障害基礎年金と障害厚生年金では、対象となる等級や受給額が異なります。
詳しくは、[障害等級・受給額のページ]をご覧ください。
障害年金は、自動的に支給されるものではありません
障害年金は、病気やけがの状態が重くても、自動的に支給されるものではありません。
ご本人やご家族が請求手続きを行い、審査を受ける必要があります。
また、障害年金を受けるためには、一定の条件を満たしている必要があります。
主な条件は、
- その病気やけがで初めて医療機関を受診した日
- 年金保険料の納付状況
- 日常生活や仕事への支障の程度
です。
詳しい条件については、[受給要件のページ]をご覧ください。
自分が対象になるか分からない方へ
障害年金は、病名や現在の症状だけを聞いて、すぐに受給できるかどうかを判断できる制度ではありません。
これまでの受診歴、年金の加入状況、現在の生活や仕事の状態などを確認する必要があります。
そのため、次のような理由だけで、ご自身で対象外と判断しないことが大切です。
- 障害者手帳を持っていない
- 現在も仕事をしている
- 医師から難しいのではないかと言われた
- 病名が軽いように思える
- 家族の助けがあるため、何とか生活できている
- 初めて受診した病院や時期を覚えていない
- 以前に自分で請求して不支給になった
当センターでは、初回の電話相談または面談を無料で行っています。
お話を伺ったうえで、障害年金を検討できる可能性があるのか、まず何を確認する必要があるのかを整理してお伝えします。
難しい点がある場合にも、無理に手続きを勧めるのではなく、考えられる方法と問題点を率直にご説明します。
ご本人が電話や外出をすることが難しい場合は、ご家族からご相談いただいても構いません。
相談したからといって、必ず手続きを依頼しなければならないわけではありません。
「自分も障害年金の対象になるのだろうか」
そのように思われた段階で、一度ご相談ください。
まずはご相談ください
難しいかもしれないと思ったら、
一度状況をお聞かせください。
ご本人だけでなく、ご家族からのご相談もお受けしています。